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【中国、共産主義➜民族主義へ】

 今月1日、中国共産党結党百周年の式典で、共産党総書記・国家主席の習近平氏は、1時間以上の大演説を行った。

『民族の復興』
 この演説には、『共産主義』という言葉が一度もなかった。
 その代わり、習主席が演説の中で頻繁に使ったのは、『中華民族』と『民族の復興』という2つのキーワードだ。
 習主席は、「中国共産党が人民を率いて奮闘してきた事の全ては、中華民族の偉大なる復興を実現させるためである」、と強調した。
 つまり習主席は、『共産主義』に取って代わって『民族の復興』を党の基本理念・使命として全面的に打ち出し、政権を『共産主義の党』➜『民族主義の党』へと変質させたのである。

『2つの百年』
 更に習主席は、『2つの百年』というキャッチフレーズを持ち出し、『民族の復興』の抱負を語っている。
 過去百年間、中華民族は共産党の指導の下、民族自立の達成・貧困からの脱出・強い国家の達成、を成した。
 しかし、それらは飽くまでも、『民族の復興』の第一段階の成果に過ぎず、これからの百年こそが、『民族の復興』を完全に実現させる決定的な段階である、と習主席は述べている。
 そして、近代になってから崩れてしまった中華秩序を再建し、中華帝国の往時の覇権と栄光を取り戻す事、それこそが中国が目指す『民族の復興』である。

覇権主義的野望.
 南シナ海の軍事拠点化・国内のウイグル人に対する民族浄化・香港に対する政治的支配の強化など、習政権が積極的に推し進めてきた事も、その野望実現のための施策であろう。
 習主席は今月1日の演説に於いて、『台湾統一』への決意を語り、台湾の併合を今後の『任務』と明言した。
 勿論、習主席の野望は台湾併合に留まる事はない。台湾併合実現の暁には、日本の尖閣諸島や沖縄が彼らの次なる餌食となり、アジア全体は、彼らの覇権回復の標的となるだろう。
 習主席が執念を燃やしている今後百年の『民族の復興』は、周辺世界にとって実に危険なものである。

●最早『共産主義』など、どうでも良いのだろう。ただ只管『民族の復興』← 危ない。
 ただ只管、指導者の交代を期す。

★産経ニュース『【石平(セキ・ヘイ)のChina Watch】「民族の復興」へ危険な執念』(2021/7/8)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20210708-NXPI5NPNRFJNDPFNKMBHKBT4MQ/

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