【性犯罪者を監視する電子足枷、韓国】
「世界で最も強力・強硬なシステム」、そう評されるのが、性犯罪者の再犯防止を目的とした、韓国の位置追跡制度だ。
対象者は、衛星利用測位システム(GPS)を活用した電子足輪を装着され、位置情報の常時監視期間を30年とする事も可能。
小学生女児が、前科9犯の男に性的暴行を受け、殺害後、遺体を焼かれた、という凶悪事件を契機に導入されたこの制度、既に10年以上になる。抑止効果は顕著だが、足輪切断などの事件が起き、実効性向上への取り組みが続いている。
賛成が圧倒的.
ソウル等、国内2カ所に設置された管制センターのモニター画面には、性犯罪の前科がある全国の対象者約2,600人の足取りがリアルタイムで表示される。2021年8月時点での監視対象者は、2,619人。
管制センターには、4交代制で24時間監視を続ける担当職員58人がおり、30秒ごとに送られて来る位置情報を監視している。
韓国では性犯罪者の再犯防止対策として、電子足枷による監視の他にも、投薬により男性ホルモンを抑制する『性衝動薬物治療』(化学的去勢)を2011年にスタート。
対象者住居のインターネット上での公開も、その前年の2010年から始めた。
①『足枷による位置情報監視』、②『性衝動薬物治療』、③『対象者住居のインターネット公開』、これら3つを『3点セット』と言っているが、この『3点セット』を実施しているのはアメリカと韓国だけ。韓国々民はこの制度に賛意を示し、かつ自慢している様だが、自慢する様なものでもあるまい。因みに日本は、3点セットの何れも導入していない。
コスト膨張も.
対象者が急増する一方で監視体制の強化は十分に進んでおらず、職員1人当たりの受け持ち人数は2008年は50人だったが、現在では300人を超えている。
それに連れ、運営コストも膨張している。全体の予算は2019年度の175億ウォン(約16億7千万円)から僅か3年間で43%も増加、2022年度は250億ウォンを突破した。
★産経ニュース『【真・治安論】電子足輪で24時間監視 韓国 性犯罪から殺人も対象に』(2022/1/28)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220128-CEBVFHYWPFNU3OIOLDXK5KVBDI/
対象者は、衛星利用測位システム(GPS)を活用した電子足輪を装着され、位置情報の常時監視期間を30年とする事も可能。
小学生女児が、前科9犯の男に性的暴行を受け、殺害後、遺体を焼かれた、という凶悪事件を契機に導入されたこの制度、既に10年以上になる。抑止効果は顕著だが、足輪切断などの事件が起き、実効性向上への取り組みが続いている。
賛成が圧倒的.
ソウル等、国内2カ所に設置された管制センターのモニター画面には、性犯罪の前科がある全国の対象者約2,600人の足取りがリアルタイムで表示される。2021年8月時点での監視対象者は、2,619人。
管制センターには、4交代制で24時間監視を続ける担当職員58人がおり、30秒ごとに送られて来る位置情報を監視している。
韓国では性犯罪者の再犯防止対策として、電子足枷による監視の他にも、投薬により男性ホルモンを抑制する『性衝動薬物治療』(化学的去勢)を2011年にスタート。
対象者住居のインターネット上での公開も、その前年の2010年から始めた。
①『足枷による位置情報監視』、②『性衝動薬物治療』、③『対象者住居のインターネット公開』、これら3つを『3点セット』と言っているが、この『3点セット』を実施しているのはアメリカと韓国だけ。韓国々民はこの制度に賛意を示し、かつ自慢している様だが、自慢する様なものでもあるまい。因みに日本は、3点セットの何れも導入していない。
コスト膨張も.
対象者が急増する一方で監視体制の強化は十分に進んでおらず、職員1人当たりの受け持ち人数は2008年は50人だったが、現在では300人を超えている。
それに連れ、運営コストも膨張している。全体の予算は2019年度の175億ウォン(約16億7千万円)から僅か3年間で43%も増加、2022年度は250億ウォンを突破した。
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★産経ニュース『【真・治安論】電子足輪で24時間監視 韓国 性犯罪から殺人も対象に』(2022/1/28)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220128-CEBVFHYWPFNU3OIOLDXK5KVBDI/
【体内での極小ロボット】
北海道大学などの研究チームが、1ミリより小さな泳ぐロボットの作製に成功した。
この成功は、血管の中を泳いで薬物を輸送する等、実用的な分子ロボットの実現に向けた基礎技術と言えよう。
ノーベル化学賞も関与.
血管の様な狭い場所にも入り込める極小のロボットは、SF小説等でお馴染みの夢物語だった。
分子を化学反応で組み立て、極小の物質を動かそうとする研究は、2016年のノーベル化学賞が、分子機械の設計・合成の研究に与えられるなど、昨今、注目されている。
『パタパタ泳ぎ』は世界初.
物理学の常識では、小さい物体は、ひれをパタパタさせて水中を泳ぐ事はできないとされてきた。
物理学の常識を破る様な動きがなぜ起きたのか。それを解明しようとしたのが今回の研究だ。
ロボットというと、金属やプラスチックのパーツで組み立て作るイメージだが、この大きさでは組み立ても難しく、現実的ではない。チームが作製したのは、部品となる分子を化学反応で結晶化して組み立てた極小ロボットだ。
チームは光を吸収すると変形する有機分子のアゾベンゼンと、サラダ油などに含まれるオレイン酸を混合して結晶を作った。
結晶に青色の光を当てると一部が、ヒレのように動き、泳いで移動する事ができた。
泳ぐ速度は速いもので秒速15マイクロ。人間に換算すると時速500メートルに相当する。
パタパタとした屈曲運動で泳ぐ小さなロボットを人工的に作り出したのは、世界初。
分子ロボットで、人工腎臓等を実現.
自律的に動く極小ロボットは、体内の目的の場所に薬物を運ぶ『ドラッグ・デリバリー』や、臓器の機能を代替するといった応用も考えられる。
人間が脳で考えるのも、心臓が動くのも、腎臓が老廃物を濾過するのも、生体の分子が働いているからだ。
これらの機能を分子ロボットで再現できれば、脳の様に計算する『分子計算機』や、透析を代替する人工腎臓が実現できるかも知れない。
●夢の極小ロボット。AI兵器も話題になっている昨今、未来は夢と希望に満ちているやら何やら・・・
★産経ニュース『【びっくりサイエンス】世界初の極小ロボット 血管自在に泳いで薬物輸送』(2022/1/22)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220122-3DMQ3TS3FNMCXAMV3YJ6CIMD2Y/
この成功は、血管の中を泳いで薬物を輸送する等、実用的な分子ロボットの実現に向けた基礎技術と言えよう。
ノーベル化学賞も関与.
血管の様な狭い場所にも入り込める極小のロボットは、SF小説等でお馴染みの夢物語だった。
分子を化学反応で組み立て、極小の物質を動かそうとする研究は、2016年のノーベル化学賞が、分子機械の設計・合成の研究に与えられるなど、昨今、注目されている。
『パタパタ泳ぎ』は世界初.
物理学の常識では、小さい物体は、ひれをパタパタさせて水中を泳ぐ事はできないとされてきた。
物理学の常識を破る様な動きがなぜ起きたのか。それを解明しようとしたのが今回の研究だ。
ロボットというと、金属やプラスチックのパーツで組み立て作るイメージだが、この大きさでは組み立ても難しく、現実的ではない。チームが作製したのは、部品となる分子を化学反応で結晶化して組み立てた極小ロボットだ。
チームは光を吸収すると変形する有機分子のアゾベンゼンと、サラダ油などに含まれるオレイン酸を混合して結晶を作った。
結晶に青色の光を当てると一部が、ヒレのように動き、泳いで移動する事ができた。
泳ぐ速度は速いもので秒速15マイクロ。人間に換算すると時速500メートルに相当する。
パタパタとした屈曲運動で泳ぐ小さなロボットを人工的に作り出したのは、世界初。
分子ロボットで、人工腎臓等を実現.
自律的に動く極小ロボットは、体内の目的の場所に薬物を運ぶ『ドラッグ・デリバリー』や、臓器の機能を代替するといった応用も考えられる。
人間が脳で考えるのも、心臓が動くのも、腎臓が老廃物を濾過するのも、生体の分子が働いているからだ。
これらの機能を分子ロボットで再現できれば、脳の様に計算する『分子計算機』や、透析を代替する人工腎臓が実現できるかも知れない。
●夢の極小ロボット。AI兵器も話題になっている昨今、未来は夢と希望に満ちているやら何やら・・・
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★産経ニュース『【びっくりサイエンス】世界初の極小ロボット 血管自在に泳いで薬物輸送』(2022/1/22)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220122-3DMQ3TS3FNMCXAMV3YJ6CIMD2Y/
【オミクロンは、唯の風邪】
『オミクロン』一色.
木村盛世氏(医師、元厚生労働省医系技官)はオミクロンについて一言、「ただの風邪でしょ」。
ところで、多くの週刊誌は『オミクロン』で持ち切り。例えば、
●『週刊文春』(1月20日号)「海外最新データで判明 オミクロンの正体」.
●『週刊新潮』(1月20日号)「『重症化しない』は高齢者・持病持ちにも言えるのか 正しく警戒『オミクロン』対処法」.
●『ニューズウィーク日本版』(1・18)「新型コロナが『ただの風邪』になる日」(表紙は「コロナの最終章?」).
●“コロナ怖い派”の『文春』でさえ、「イギリスは年明けに新規感染者数が二十万人を突破。だが死者数は約五十人(一月四日)だ。日本も連日千人前後の新規感染者が出ている沖縄でさえ重症者数はゼロ(一月十日時点)」.
感染者はどこまで増えるのか.
『新潮』:名古屋工業大学先端医用物理・情報工学研究センター長の平田晃正・教授は、「以前の予測より2週間ほど早まって2月上旬、感染者数は少なく見積もっても5,000人に達するのではないでしょうか」、と述べている
沖縄・北部地区医師会病院の田里(たさと)大輔・医師(呼吸器・感染症科)は、「感染者急増に備え、隔離するための宿泊施設を増やす必要がある」、と警告。
その沖縄でも、感染者のうち無症状者と軽症者が92%を超える(中略)人工呼吸器の装着者はゼロ。
やっぱり「ただの風邪」だ。
『ニューズウィーク日本版』も慎重な言い回しながら、「オミクロンは、新型コロナウイルスの最後の変異株にはならないが、最後の『懸念される変異株』になる可能性はある」、との事。
『ただの風邪』にしたって、高齢者や基礎疾患を持っている人が、十分に注意すべきなのは言うまでもないが。
●コロナ・ウィルスの方でも、「派手に暴れ回り、人間に叩かれて死滅するよりも、深く静かに潜行し、陰でひっそり生き延びよう」、との延命策に切り替えたのかも。
★産経ニュース『【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(856) オミクロン狂騒曲、「ただのカゼ」では』(2022/1/16)、より
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220116-S3AMV2SYOBNYTATMH6SSJI26AI/
木村盛世氏(医師、元厚生労働省医系技官)はオミクロンについて一言、「ただの風邪でしょ」。
ところで、多くの週刊誌は『オミクロン』で持ち切り。例えば、
●『週刊文春』(1月20日号)「海外最新データで判明 オミクロンの正体」.
●『週刊新潮』(1月20日号)「『重症化しない』は高齢者・持病持ちにも言えるのか 正しく警戒『オミクロン』対処法」.
●『ニューズウィーク日本版』(1・18)「新型コロナが『ただの風邪』になる日」(表紙は「コロナの最終章?」).
●“コロナ怖い派”の『文春』でさえ、「イギリスは年明けに新規感染者数が二十万人を突破。だが死者数は約五十人(一月四日)だ。日本も連日千人前後の新規感染者が出ている沖縄でさえ重症者数はゼロ(一月十日時点)」.
感染者はどこまで増えるのか.
『新潮』:名古屋工業大学先端医用物理・情報工学研究センター長の平田晃正・教授は、「以前の予測より2週間ほど早まって2月上旬、感染者数は少なく見積もっても5,000人に達するのではないでしょうか」、と述べている
沖縄・北部地区医師会病院の田里(たさと)大輔・医師(呼吸器・感染症科)は、「感染者急増に備え、隔離するための宿泊施設を増やす必要がある」、と警告。
その沖縄でも、感染者のうち無症状者と軽症者が92%を超える(中略)人工呼吸器の装着者はゼロ。
やっぱり「ただの風邪」だ。
『ニューズウィーク日本版』も慎重な言い回しながら、「オミクロンは、新型コロナウイルスの最後の変異株にはならないが、最後の『懸念される変異株』になる可能性はある」、との事。
『ただの風邪』にしたって、高齢者や基礎疾患を持っている人が、十分に注意すべきなのは言うまでもないが。
(月刊『Hanada』編集長・花田紀凱氏).
●コロナ・ウィルスの方でも、「派手に暴れ回り、人間に叩かれて死滅するよりも、深く静かに潜行し、陰でひっそり生き延びよう」、との延命策に切り替えたのかも。
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★産経ニュース『【花田紀凱の週刊誌ウォッチング】(856) オミクロン狂騒曲、「ただのカゼ」では』(2022/1/16)、より
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220116-S3AMV2SYOBNYTATMH6SSJI26AI/
【iPS細胞で、脊髄損傷を治す】
脊髄損傷を治す.
昨年、慶応大などの研究チームが、iPS細胞から神経の元になる細胞を作り、それを脊髄損傷患者に移植手術するという、世界初の臨床研究を実施した。
手術は成功し、患者の経過は良好だという。
脊髄損傷とは、交通事故やスポーツなどでの怪我により、背骨の中を通る脊髄の神経細胞が傷付き、手足の運動機能などを失う障害をいう。国内では毎年約5千人が受傷し、10万人以上の患者がいると見られる。障害から半年以上が経過して慢性化すると、治療法がない。
移植手術.
チームは、拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から作った、京都大の備蓄iPS細胞を使い、神経の元になる細胞を作製。
細胞約200万個を患部に移植し、新たな神経細胞が形成されて神経信号の途絶が修復され、結果として、運動機能や感覚の回復を目指す。
iPS細胞の臨床研究・治験.
iPS細胞を利用した国内の臨床研究や治験は、重い目の病気・パーキンソン病・心不全・頭部や卵巣のがん・再生不良性貧血などを対象に、既に移植手術が実施されている。
●不慮の事故で、突然、全身不随になってしまった方々は、見るに忍びない。この臨床研究の成功を、切に祈る。
★産経ニュース『iPS脊髄損傷治療 慶大が初移植成功』(2022/1/14)、より.、
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220114-SJAXQSRNQNOOXJ6KCKI645IE3Q/
昨年、慶応大などの研究チームが、iPS細胞から神経の元になる細胞を作り、それを脊髄損傷患者に移植手術するという、世界初の臨床研究を実施した。
手術は成功し、患者の経過は良好だという。
脊髄損傷とは、交通事故やスポーツなどでの怪我により、背骨の中を通る脊髄の神経細胞が傷付き、手足の運動機能などを失う障害をいう。国内では毎年約5千人が受傷し、10万人以上の患者がいると見られる。障害から半年以上が経過して慢性化すると、治療法がない。
移植手術.
チームは、拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から作った、京都大の備蓄iPS細胞を使い、神経の元になる細胞を作製。
細胞約200万個を患部に移植し、新たな神経細胞が形成されて神経信号の途絶が修復され、結果として、運動機能や感覚の回復を目指す。
iPS細胞の臨床研究・治験.
iPS細胞を利用した国内の臨床研究や治験は、重い目の病気・パーキンソン病・心不全・頭部や卵巣のがん・再生不良性貧血などを対象に、既に移植手術が実施されている。
●不慮の事故で、突然、全身不随になってしまった方々は、見るに忍びない。この臨床研究の成功を、切に祈る。
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★産経ニュース『iPS脊髄損傷治療 慶大が初移植成功』(2022/1/14)、より.、
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220114-SJAXQSRNQNOOXJ6KCKI645IE3Q/
【2025年、日本でオーロラが見られるかも】
オーロラ.
オーロラは、太陽から吹き付けるガス(太陽風)に含まれる電子が、地球の磁力線に沿って北極や南極の高緯度地域の上空に降り注ぎ、大気中の粒子と衝突して発光する現象。
太陽活動が活発になると、地球の磁場を大きく乱す『磁気嵐』が発生し、日本でもオーロラが観測される事がある。その頻度は数十年に一度程度だ。
太陽活動が極大になるであろう2025年頃、日本でもオーロラが見られる可能性がある。
実は今から約65年前、オーロラが青森上空まで下り、広島や山口でも観測されていた。通常よりも多様な色彩だったという。
1958年の巨大磁気嵐とオーロラ.
太陽活動は約11年周期で増減を繰り返しており、特に巨大な磁気嵐が起きた1958年2月には、日本の広い範囲でオーロラが観測された。
当時、地球物理学の研究を行う『国際地球観測年』でもあり、日本各地で多くの国民がオーロラを観測した。
興味深いのは観測された色だ。1957年と1958年のオーロラは、日本の様な低緯度でよく観測される赤だけでなく、黄・オレンジ・紫などの色もあった。
オーロラの色は、地球大気に降り注ぐ電子が持つエネルギーの大きさによって決まる。電子のエネルギーが小さければ赤く光り、中程度では緑、大きいと青や紫に輝く。
将来に資するため、記録を残そう.
巨大磁気嵐は、1989年3月にカナダで起きた、約9時間もの停電の様な大きな被害をもたらす。電子機器に強く依存している現代では、更に甚大な経済損失が懸念される。
名古屋大などからなる研究チームの早川尚志・特任助教(太陽地球物理学)は、「巨大磁気嵐の事例をより正確に理解する事は、将来の減災にも役立つ。もしオーロラを目撃したら、観測時刻・位置・色などの情報も記録に残して欲しい。将来の科学研究の大きなヒントになるかも知れない」、と呼び掛けている。
今回の研究について、国立極地研究所の片岡龍峰・准教授(宇宙空間物理学)は、「(1958年、)あちこちで色々な色が見えていた報告例などは興味深い。巨大磁気嵐が起きた当時の関連資料を少しでも多く集めて、その実態を明らかにしていく事は、将来必ず起こるであろう、もっと大きな磁気嵐への対策の一つとして必要だ」、と話している。
●2025年のオーロラ、ぜひ見たい。
◇
★産経ニュース『【びっくりサイエンス】日本でまたオーロラ見られるか 前回は広島でも観測』(2022/1/8)、より)、
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220108-AAMGNQ45UJJS3IWY3MTVFKNJEU/
オーロラは、太陽から吹き付けるガス(太陽風)に含まれる電子が、地球の磁力線に沿って北極や南極の高緯度地域の上空に降り注ぎ、大気中の粒子と衝突して発光する現象。
太陽活動が活発になると、地球の磁場を大きく乱す『磁気嵐』が発生し、日本でもオーロラが観測される事がある。その頻度は数十年に一度程度だ。
太陽活動が極大になるであろう2025年頃、日本でもオーロラが見られる可能性がある。
実は今から約65年前、オーロラが青森上空まで下り、広島や山口でも観測されていた。通常よりも多様な色彩だったという。
1958年の巨大磁気嵐とオーロラ.
太陽活動は約11年周期で増減を繰り返しており、特に巨大な磁気嵐が起きた1958年2月には、日本の広い範囲でオーロラが観測された。
当時、地球物理学の研究を行う『国際地球観測年』でもあり、日本各地で多くの国民がオーロラを観測した。
興味深いのは観測された色だ。1957年と1958年のオーロラは、日本の様な低緯度でよく観測される赤だけでなく、黄・オレンジ・紫などの色もあった。
オーロラの色は、地球大気に降り注ぐ電子が持つエネルギーの大きさによって決まる。電子のエネルギーが小さければ赤く光り、中程度では緑、大きいと青や紫に輝く。
将来に資するため、記録を残そう.
巨大磁気嵐は、1989年3月にカナダで起きた、約9時間もの停電の様な大きな被害をもたらす。電子機器に強く依存している現代では、更に甚大な経済損失が懸念される。
名古屋大などからなる研究チームの早川尚志・特任助教(太陽地球物理学)は、「巨大磁気嵐の事例をより正確に理解する事は、将来の減災にも役立つ。もしオーロラを目撃したら、観測時刻・位置・色などの情報も記録に残して欲しい。将来の科学研究の大きなヒントになるかも知れない」、と呼び掛けている。
今回の研究について、国立極地研究所の片岡龍峰・准教授(宇宙空間物理学)は、「(1958年、)あちこちで色々な色が見えていた報告例などは興味深い。巨大磁気嵐が起きた当時の関連資料を少しでも多く集めて、その実態を明らかにしていく事は、将来必ず起こるであろう、もっと大きな磁気嵐への対策の一つとして必要だ」、と話している。
●2025年のオーロラ、ぜひ見たい。
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★産経ニュース『【びっくりサイエンス】日本でまたオーロラ見られるか 前回は広島でも観測』(2022/1/8)、より)、
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220108-AAMGNQ45UJJS3IWY3MTVFKNJEU/
【『テレパシー』実現か】
明けまして おめでとうございます。 本年も どうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、脳と脳を通信で接続し、考えた事をテレパシーの様に伝える研究が、昨年、日本で始まった。SFの話ではない。政府が進める国家プロジェクトだ。
脳から脳へ情報を直接伝える.
脳から脳へ情報を直接伝える技術を、2050年に実現させるという。
革新的な研究として、大型の予算を投じる内閣府の『ムーンショット計画』の一つに選ばれた。関連予算は30億円。大学・国の研究機関・ベンチャー企業の研究者らが参加している。
脳の信号を埋め込み型の電極で検知し、人工知能(AI)で意図を解読してインターネットで伝送し、これを別の人が受信し、電気的な刺激などによって脳内に取り込み、発信者の意図を知る仕組みだ。
このプロジェクトは、会話ができない難病患者の意思伝達を支援するのが目的だ。
だが、言語を介して知識や思考を共有してきた人類は、『脳の共有』によって新たな知性を獲得しつつあるとも言えよう。
ブレーン・ウォーズ.
テレパシーが最も早く実現する可能性があるのは軍事分野だ。
人間の脳は、陸海空・宇宙・サイバー空間に次ぐ『第六の戦略領域』として近年注目されており、米国や中国が多額の予算を投じて研究を進めている。
こうした技術の登場で、脳は『新たな戦場』となり、近い将来、脳の操作や制御による『ブレーン・ウォーズ(脳の戦い)』の時代が来るだろう。
自律性の侵害・倫理的な課題.
脳の操作は人類、に計り知れない革新をもたらす可能性を秘める半面、多くの倫理的な課題がある。
まず懸念されるのは、考えている事を勝手に読み取られる『マインド・リーディング』だ。究極のプライバシーである心の中が侵され、個人の監視や支配に悪用される恐れがある。
独裁国家が思想統制に利用する可能性も否定できない。
科学哲学が専門の信原幸弘・東京大名誉教授は、「脳とAIの融合によって、人間の自律性が侵害される恐れがある」、と警鐘を鳴らす。
脳情報の倫理的なガイドラインを作る動きもあるが、技術の急速な進歩に議論が追い付かない側面がある。軍事分野で各国の利害が交錯し、国際的な合意形成は難しい。
脳情報のテクノロジーを未来にどう生かすのか。それは「いかに生きるのか」、という人類に突き付けられた根源的な問いでもある。
●『倫理面での対策』を慎重に。さもないと、問題発生の可能性あり。
★産経ニュース『【テクノロジーと人類】(3) つながる脳と脳 テレパシー現実味』(2022/1/2)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220102-VXDZNP3CWFIRPKTQP6CGGG35AQ/
さて、脳と脳を通信で接続し、考えた事をテレパシーの様に伝える研究が、昨年、日本で始まった。SFの話ではない。政府が進める国家プロジェクトだ。
脳から脳へ情報を直接伝える.
脳から脳へ情報を直接伝える技術を、2050年に実現させるという。
革新的な研究として、大型の予算を投じる内閣府の『ムーンショット計画』の一つに選ばれた。関連予算は30億円。大学・国の研究機関・ベンチャー企業の研究者らが参加している。
脳の信号を埋め込み型の電極で検知し、人工知能(AI)で意図を解読してインターネットで伝送し、これを別の人が受信し、電気的な刺激などによって脳内に取り込み、発信者の意図を知る仕組みだ。
このプロジェクトは、会話ができない難病患者の意思伝達を支援するのが目的だ。
だが、言語を介して知識や思考を共有してきた人類は、『脳の共有』によって新たな知性を獲得しつつあるとも言えよう。
ブレーン・ウォーズ.
テレパシーが最も早く実現する可能性があるのは軍事分野だ。
人間の脳は、陸海空・宇宙・サイバー空間に次ぐ『第六の戦略領域』として近年注目されており、米国や中国が多額の予算を投じて研究を進めている。
こうした技術の登場で、脳は『新たな戦場』となり、近い将来、脳の操作や制御による『ブレーン・ウォーズ(脳の戦い)』の時代が来るだろう。
自律性の侵害・倫理的な課題.
脳の操作は人類、に計り知れない革新をもたらす可能性を秘める半面、多くの倫理的な課題がある。
まず懸念されるのは、考えている事を勝手に読み取られる『マインド・リーディング』だ。究極のプライバシーである心の中が侵され、個人の監視や支配に悪用される恐れがある。
独裁国家が思想統制に利用する可能性も否定できない。
科学哲学が専門の信原幸弘・東京大名誉教授は、「脳とAIの融合によって、人間の自律性が侵害される恐れがある」、と警鐘を鳴らす。
脳情報の倫理的なガイドラインを作る動きもあるが、技術の急速な進歩に議論が追い付かない側面がある。軍事分野で各国の利害が交錯し、国際的な合意形成は難しい。
脳情報のテクノロジーを未来にどう生かすのか。それは「いかに生きるのか」、という人類に突き付けられた根源的な問いでもある。
●『倫理面での対策』を慎重に。さもないと、問題発生の可能性あり。
◇
★産経ニュース『【テクノロジーと人類】(3) つながる脳と脳 テレパシー現実味』(2022/1/2)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220102-VXDZNP3CWFIRPKTQP6CGGG35AQ/