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【コロナ感染症、飲み薬の開発進む】

コロナ感染症の飲み薬.
 新型コロナウイルス感染症の軽症者向け飲み薬(経口薬)の開発競争が本格化している。
 既に、国内外で複数の新薬候補の臨床試験(治験)が進み、実用化に向けた大詰めの段階に入った物もある。

重症化・感染拡大を防ぐ.
 コロナ禍収束のためには、ワクチン接種だけでなく、効果的な治療薬の実用化が欠かせない。
 風邪薬の様に服用できる経口薬ができれば、感染者の重症化予防に加え、医療現場の負担軽減への効果も期待できる。
 自宅療養する無症状・軽症患者が感染発覚後、直ぐに服用すれば、重症化だけでなく感染拡大を防ぐ効果も期待できる。
 更に、病床不足などで逼迫する医療現場の窮状を打開できよう。
 またワクチンが標的にしているウイルス表面のタンパク質は変異し易く、ワクチンが効かなくなる可能性がある。しかし開発中の経口薬は、ウイルスの別の部位に作用するため、変異の影響を受けにくい。

予防・診断・治療の三本柱が必要.
 現在開発中の経口薬のうち先行するのは、米製薬大手メルクが開発中の『モルヌピラビル』と、スイス製薬大手ロシュ (日本の中外製薬はロシュの子会社で、この新薬開発に関わる) が手掛ける『AT―527』の2剤だ。
 いずれも細胞内に侵入したウイルスの遺伝子を増やせなくする“RNAポリメラーゼ阻害剤”で、治験の最終段階に入っている。
 『モルヌピラビル』は、有効性を示す治験データを10月までに得られる見込み。米国で年内の緊急使用許可の申請を目指しており、その後速やかに日本国内での承認申請を行う予定。
 『AT-527』は、治験の中間解析によると、薬剤を投与された中等症患者と偽薬を投与された患者と比べたところ、薬剤投与2日目で、ウイルスを平均80%減少させる効果が確認された。年内にも治験の最終的な結果が得られる見通しで、日本国内で来年の承認申請を目指す。
 国内では、塩野義製薬がこの新薬の開発を進めている。同社は、年内に最終段階の治験入りを目指し、年内の承認申請を検討している。
 同社は、「インフルエンザのように予防・診断・治療の三本柱が揃って初めて、アフターコロナの日常を迎えられる。安全で有効性の高い経口薬の開発を急ぎたい」、としている。

対コロナの大きな武器.
 田村憲久・厚生労働相は経口薬について、「申請されれば特例承認もあり得る。なるべく早く国民に提供できるようにしたい」、と早期実用化を後押しする考えを表明。厚労省は、補助金を交付し、コロナ新薬の開発を支援する方針を発表した。
 新型コロナの治療法や治療薬に詳しい、愛知医科大の森島恒雄・客員教授は、「インフルエンザ治療薬の『タミフル』のように、誰でもどこでも飲める経口薬が今、最も望まれている。感染しても直ぐに治せる有効性の高い経口薬が実用化されれば、世界中に普及し、ワクチンと並ぶ対コロナの大きな武器になるだろう」、と話している。

●期待しています。頑張って下さい。日本の製薬技術の高さをアピールするためにも。


★産経ニュース『【クロースアップ科学】コロナ治療、劇的改善 「軽症者向け飲み薬」 開発加速』(2021/9/12)、より.
★上記へのリンク
https://www.sankei.com/article/20210912-35L5NQMCUVLPLN6TJ4G6TLYB5Y/

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