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【歩行寿命を延ばす、正しい歩き方】

平均寿命と健康寿命.
 日本人の平均寿命は、男性・80.9歳、女性・87.1歳。
 だが、健康寿命(介護なしで、自立した生活ができる期間)は、男性・71.1歳、女性・75.5歳。
 上記データーは、男性は晩年の約10年間、女性は約12年間、健やかな日常が期待できない事を示している。これでは長生きしても・・・ と考え込んでしまう。

歩行寿命.
 そこで「歩行寿命」が注目されている。
 「人間50年」と言われるように、50歳を過ぎると身体能力にガタが来る。とりわけ下半身の筋肉量が大きく低下する。
 筋肉量が減少すると歩行に困難を来し、健康寿命が短くなる。
 因みに、「寝たきり」の原因の4分の1が「歩行困難」であり、歩行寿命を延ばす事こそ、健やかな生活を送るためにも必要不可欠となる。

正しい歩き方.
●歩く時間と距離.
◎1日20分の歩行・歩行数8,000歩で、健康効果は最大となる。
◎それ以上歩いても効果は高まらず、それどころか12,000歩以上歩くと、免疫力低下のリスクが出て来る。
●正しい姿勢.
◎胸を少し開き、肩甲骨は寄せる。
◎耳たぶ~肩の突起~胸部の側面中央~膝の側面~踝が、一直線に揃った姿勢。
◎丹田を意識する。
◎骨盤を少し前傾させる。
●理想の歩き方.
◎目:10~15m先を見る。
◎顔:あごは軽く引き、真っ直ぐ前を見る。
◎膝:脚が着地する際は、しっかり伸ばす。
◎足:着地の時は踵の真ん中で地面を捉え、続いて、つま先の親指で蹴り出す。
◎肩:力を抜き、リラックスする。
◎呼吸:呼吸は脚の動きに合わせ、「吸う吸う」・「吐く吐く」のリズムで。鼻から吸って口から吐くと、呼吸し易く喉も渇かない。
◎腕:肘は軽く曲げ、腕をコンパクトに振る。
◎腰:上下左右に揺れないように安定させる。
◎歩幅:「歩幅は大きい方が健康効果がある」、と言う意見もあるが、これは間違い。歩幅が大き過ぎると、地面からの衝撃も大きくなるので良くない。無理のない歩幅で歩くこと。
◎歩隔(左右の足の間隔)を5㎝ほど取ると、親指側に重心が乗って安定的に歩ける。

歩行寿命を延ばすコツ.
●インソール.
◎姿勢や歩行をサポートするインソールはつま先は軽く、土踏まずは硬い素材でできた物が良い。
◎そうしたインソールを入れると足首が安定し、踵への衝撃が少なくなり、歩く時の負担がグッと減る。
◎治療目的のインソールは、保険が適用される。

●坂道・階段の歩き方.
◎坂道を登る時は、傾斜に合わせて前傾姿勢をとる。
◎階段は降りる時が危ない。上段側の膝を曲げ、下段に下ろす脚は、つま先からユックリ着地させる。

●早朝ウォーキングは間違い.
◎歩行寿命を延ばすには、歩く時間帯も重要。
◎夕方に運動すると成長ホルモンがより多く分泌され、就寝後に分泌される成長ホルモンと合わさって、朝までに身体がスムーズに再生され、疲労が残らない。
◎また、健康な人の体温は、夕方の4~6時が一番高く、体温が高い状態でウォーキングすれば、血液の巡りが良くなり、更に体温が上がって免疫力も上がる。
◎多くが実践している早朝ウォーキングは、脳卒中や心疾患のリスクが高まるので要注意。就寝中に体温調節で汗をかき、水分不足で血液がドロドロ状態になり、血の巡りが悪くなった状態で運動(歩行)するからだ。

●杖をつくことの善し悪し.
◎歩行に不安を感じた時は、杖を使うとよい。
◎杖を使うことで正しく歩けるようになれば、大臀筋や腹筋が鍛えられ、曲がってしまった背中が伸び、姿勢が良くなる効果も期待できる。
◎しかし、杖に頼り過ぎると筋力低下に繋がる。本当に杖が必要かどうかやコツなどは、専門家に相談すると良いだろう。

「歩行寿命」を延ばす10ヵ条.
①.無理のない歩幅で
②.足の間隔(歩隔)は50㎝に
③.骨盤を少し前傾させる
④.下腹部(丹田)を締める
⑤.目線は10~15m先に
⑥.踵から着地する
⑦.着地の時は、膝の関節を伸ばす
⑧.腕を大きく振り過ぎない
⑨.上下動を小さくして歩く
⑩.歩数は、1日8,000歩まで

歩行後は「4つのマッサージ」を忘れずに.
 ウォーキングの後、疲労が溜まって筋肉に緊張が残ると、血管が圧迫されて血流が悪化し、脚にダメージが残る。
 そこで、歩行寿命を延ばすため、4つの効果的なマッサージを紹介したい。何れも、血液やリンパの流れを促進する効果がある。1ヶ所あたり1分程度マッサージする。

①.ふくらはぎを摩(サス)る.
 手の平や指の腹を使い、ふくらはぎを下から上に向かってユックリ摩る。
②.足指の曲げ伸ばし.
 足指の曲げ伸ばしに伴って、足の甲や足裏も伸ばされ、足指の可動域を拡げる効果がある。
③.土踏まずの指圧.
 土踏まず全体を、両手の親指で押す。
 これで土踏まずの緊張をほぐし、足裏にあるバランス感覚器の感度も高まる。
④.足首を回す.
 片手で足首を押さえ、もう一方の手でつま先を持って、足首をユックリ大きく回す。時計回りと反時計回りの両方を行う。
 これで、足首にある十数個の関節の動きもスムーズに。

 上記アフターケア(マッサージ)を万全に行えば、歩行寿命は益々延びる。


★「週刊現代」2/10号、『「歩行寿命」を延ばす、正しい歩き方』、より.

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