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【地球温暖化を救う『夢の素材』】

セルロース・ナノ・ファイバー(CNF)に注目.
 カーボン・ニュートラル (温室効果ガス排出量の実質ゼロ) 実現に向け、『夢の新素材』と言われるセルロース・ナノ・ファイバー(CNF)に注目が集まっている。CNFは、木材などを原料とする、軽くて丈夫な繊維。

 CNFは、木材などに含まれるセルロースをナノレベル(ナノは10億分の1)の幅にまで微細化した繊維状の物質で、元々は植物の細胞壁などを形成しているもの。鋼鉄に比べて重さは5分の1程度だが、それの5倍以上の強度があるという。
 既に消臭機能を高めた紙おむつや、シューズの靴底部分などに使われている。自動車・家電の樹脂部品など、様々な分野への応用が期待される。

廃棄物ゼロへの可能性.
 CNFは、そもそも植物由来でリサイクル可能。使った後に焼却してもCO2の増加はない。
 化石燃料由来のプラスチックと置き換われば、脱炭素社会の実現が期待される。
 また、大量生産・大量消費・大量廃棄という生活様式から、物を長く使って廃棄物を減らす、という考え方『サーキュラーエコノミー』への期待もある。全てがリサイクルの輪の中で完結すれば、廃棄物ゼロの可能性も期待できる。

ニッチでガラパゴス.
 CO2削減効果やリサイクルが可能だという強みを認めつつ、CNFは主に機能性の添加剤、樹脂強化材として使われているが、規模は大きくない。
 日本発の新しい高機能材料としてワールドワイドでの需要拡大が期待されてきたが、このままでは市場が本格的に確立する前に、『高性能だが、高価でニッチなガラパゴス』、との材料になる懸念も否定できない。
 「当初期待していた程の市場規模が形成されておらず、参入メーカーは、更なる成長のための市場開拓・用途開拓が求められる」、とする向きもある。


●『ニッチでガラパゴス』とは、「世界規模ではなく、日本という限られた地域のみで、高度に進化したもの」、とのニュアンスか。


★産経ニュース『【びっくりサイエンス】「夢の素材」は地球温暖化を救えるか』(2021/10/9)、(より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20211009-IATCJ55VNFPFTJD5T45IXJSCIQ/

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