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【ケネディ大統領暗殺の機密文書、公開】

 昨年(2017年)10月、1963年のジョン・F・ケネディ大統領の暗殺事件に関する、非公開だった機密文書約2800件が公開された。
 これまで、この暗殺事件に関する文書の88%が公開済みだが、11%は一部が黒塗りで、残る1%が全面非公開となっていた。

政府公式見解に対する疑惑.
 この暗殺についてのアメリカ政府公式見解は、「テキサス教科書倉庫ビルから、オズワルド容疑者が狙撃した単独犯行」となっているが、アメリカ国民でそれを信じている者は殆どいない。
 この事件を調査したウォレン委員会は、「オズワルドの単独犯行」との調査報告書を纏めたが、ジョンソン大統領はその証拠資料を、「75年後の2039年まで非公開」と決めた。
 前記ウォレン委員会の報告書と矛盾する証言をした証人が、次々と変死している事(下記)からも、疑惑が深まっていた。

①.事件への関与が疑われていたマフィア、CIA関係者が聴取の直前に不審死を遂げ、
②.ダラスへ3人の殺し屋を送ったとされるシカゴ・マフィアのドン、サム・ジアンカーナも証言する直前に殺された。
③.上記3人の殺し屋のうち2人は殺され、もう1人は別の殺人事件で逮捕され、刑務所内で亡くなった(死因は不明。以前、TV・ドキュメンタリー番組の中で、「ケネディを射殺したのは俺だ」、と言っていた男か)。

 ケネディ大統領は軍部から、「ベトナムに米軍の正規軍を投入するよう」執拗に要求され続けたが、大統領は応じないばかりか、当時ベトナムに送り込んでいた軍事顧問団さえ引き上げると発表した、暗殺される1ヶ月前の出来事だった。
 ケネディ大統領が暗殺され、副大統領から昇格したジョンソン大統領の下で、ベトナム戦争は本格化して何十万もの正規軍が投入され、アメリカは出口戦略なき泥沼へと引きずり込まれていった。結局、ベトナム戦争でアメリカは敗戦。

 上記から、オズワルド容疑者による単独犯行であるとする政府公式見解に対し、根強い疑惑や陰謀説が燻っていた。
 今回の機密文書の公開で、それら疑念や陰謀説を一掃できるのか、また逆に、新たな「疑惑」を呼び起こすのか、注目が集まっていた。

一部、公開差し止め.
 ところが、当該機密文書の一部については、連邦捜査局(FBI)や中央情報局(CIA)が安全保障上の影響を理由に一部の非公開を強く主張したため、一部の公開が保留された。
 FBIやCIAなど関係当局から公開差し止めや記述の削除の要請があった文書に関しては、今後180日間をかけ(今月4月末までか)、公開の是非が検討される予定。
 CIAなどが文書の公開差し止めを主張しているのは、当局に情報を提供していた国内外の協力者の個人情報が明らかになる可能性が高く、協力者が存命の場合は個人の名誉が損なわれる懸念が出ているためだとしている。
 また、外国の軍や情報機関、治安当局との諜報活動を巡る協力関係の実態も明るみに出る恐れがあるため、ともしている
 だが、全面公開が予定されていた土壇場で、一部文書の公開が保留されたため、この暗殺事件の背後には「陰謀」が存在する、と主張する一部の研究家やマニアの間で憶測が飛び交うのは必至と見られる。

★産経ニュース『JFK暗殺機密文書、ついに公開 「陰謀論」一掃なるか』(2017.10.26)、
★上記へのリンク http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260035-n1.html

★産経ニュース『トランプ氏、ケネディ暗殺文書の一部公開保留を指示 CIAなどの公開差し止め圧力に譲歩』(2017.10.27)、
★上記へのリンク https://www.sankei.com/world/news/171027/wor1710270019-n1.html

★日本経済新聞『ケネディ暗殺文書、全面公開見送り 180日以内に再検討』(2017/10/27)、
★上記へのリンク ↓
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22776980X21C17A0000000/?n_cid=DSPRM3366&waad=kUH7ch7w&gclid=EAIaIQobChMI1oGsns-i2gIVCg4rCh2QyAsKEAEYASAAEgKKevD_BwE

★当ブログ【ケネディ大統領暗殺から50年】(2013/11/23)、
より.


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