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【『核融合』発電】

地上に太陽を.
 「地上に太陽を創り出す」、との新たな発電方法『核融合』の研究が熱を帯び始めた。
 核融合とは、水素などの軽い原子核同士が融合して新しい原子核になる反応で、太陽の中心部では、核融合によって膨大なエネルギーが生み出されている。
 核融合は、二酸化炭素を排出しない新たな発電方法として期待されている。

 核融合反応による発電の実用化に適した燃料は、重水素と三重水素(トリチウム)で、その燃料1グラムを融合すると、石油8トン分に相当するエネルギーを生み出す。非常に効率が良い。
 しかも重水素は海水から取り出す事ができ、トリチウムは発電の過程で再生成されるため、枯渇する恐れがない。
 これまで、核融合による発電設備が出来なかったのは、核融合を起こす条件の厳しさにある。太陽の中心といった極端な環境下で起きる反応であり、安定的に反応を起こすためには重水素やトリチウムを1億度を超える高温に加熱し、『プラズマ』と呼ばれる雷のような状態を保つ必要があるのだ。
 またプラズマは、不純物が混ざったり、何らかの物体に触れたりするだけで消滅するほどデリケートなのだ。逆にそれ故、原子力発電に使われている核分裂の様に、意図せずに反応を制御できなくなる事故は起こり得ない。

脱炭素で高まる機運.
 そんな『未来のエネルギー』を国際的な協力によって実現しようと、日米やEUなどは1985年から、国際熱核融合実験炉(ITER=イーター)を建設する準備を進めてきた。2035年頃、フランスで核融合反応をいよいよ開始する見込み、との事。
 地球温暖化防止の国際的枠組み『パリ協定』が2015年に採択されて以降、核融合が有力な次世代エネルギーとして注目されるようになっている。

 日本国内でも『核融合』研究が活発化しており、優れた研究者(京都大・小西哲之教授(核融合学)など)や、高度な技術を持った企業(金属技研(東京)や、助川電気工業(茨城県)など)の活躍が期待されている。

●30年ほど前、『核融合』研究施設(茨城県・那珂湊)を見学した事があるが、いよいよ研究開発が具体化した様で、期待が高まる。


★産経ニュース『【びっくりサイエンス】未来のエネルギー 高まる核融合ビジネス熱』(2021/7/17)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20210717-2WB2JOKWOBODHODPTHDRDEOWYA/

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