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【“反中”に沸く韓国】

 北京冬季五輪を切っ掛けに、韓国で反中感情が沸き立っている。
 開会式に、韓国の伝統衣装『チマ・チョゴリ』姿の女性が登場し、インターネット世論や政界までもが、「文化の侵奪だ」と一斉に反発。
 背景には、「中国が韓国文化を自国のものに仕立てようとしている」、という根深い対中不信感がある。韓国の若年層の反中感情は“反日”を凌ぐ存在となっている。

韓国・与野党の大統領候補も、中国批判.
 ソウルの中国大使館近くで、保守系団体が中国々旗の『五星紅旗』を引き裂くデモが行われた。その団体の代表は、「我が国の韓服やキムチを奪うだけでなく、五輪精神を傷つけることに腹が立った」と主張。
 開会式でピンクと白のチマ・チョゴリを身にまとった女性が、中国の少数民族である朝鮮族の代表として、他の民族代表と一緒に中国々旗を運ぶ場面などに登場したことが騒動の引き金だった。
 韓国メディアは、「中国が韓服を自国のものと主張するものだ」、と大きく報道。
 与党の大統領候補の李在明(イ・ジェミョン)氏が、「我々の自尊心を深刻に傷つけた」と述べるなど、与野党の大統領候補が一斉に中国を批判した。
 在韓中国大使館は、中国の朝鮮族と朝鮮半島には共通の文化があり、「文化の侵奪という言い方は成り立たない」、との見解を発表して火消しを図った。
 今回の反発は、ここ数年、中韓のネットなどで繰り広げられてきた文化紛争の影響が大きいようだ。

中韓の歴史戦.
 中韓の“歴史戦”は、中国が2000年代初め、『東北工程』と呼ぶ歴史研究事業で、古代に中国東北部から朝鮮北部を支配した高句麗などを中国の地方政権に位置づけようとした動きに端を発するといわれる。
 経済や北朝鮮問題に絡む対中依存から習近平政権の顔色ばかり覗う文在寅(ムン・ジェイン)政権の“弱腰外交”に、特に韓国の20~30代が苛立ちを募らせてきた。
 中国から世界に拡散した新型コロナウイルス禍も反中感情を増幅させた。

日本は35年の仇、中国は5000年の仇.
 ネットには、日本による約35年間の朝鮮半島支配と中国が朝鮮に従属を強いた数千年に及ぶ歴史を比較し、「日本は35年の仇、中国は5,000年の仇だ。反日は左派が煽っただけ。実際は中国の方が、より長く我々を虐めた」との書き込みが現れ、無数のネットユーザーが共感を示した。
 最近の世論調査では、中国に対する好感度は日本を下回っているのが現実だ。
 反対に、中国のネットでは、「韓国選手はなぜ反則ばかりするのか」とか、「先の平昌(ピョンチャン)冬季五輪で、悪い事を沢山した報いだ」、と韓国を攻撃する書き込みが溢れた。
 在韓中国大使館はこの騒動に関してコメントを出したが、「一部の韓国メディアや政治家らが中国政府と北京冬季五輪全体に矛先を向け、反中感情を煽っている」とし、もはや不快感を隠そうともしなかった。

 韓国の春は、中国大陸から吹き付ける黄砂に悩まさせる。今回の選挙は“反中”という“黄砂の嵐”に巻き込まれる事態になりそうだ。


★産経ニュース『【劇場型半島】「中国は5千年のかたき」韓国が五輪の衣装に憤激したわけ』(2022/2/16)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220216-R6RHWMWAENODRB2FQYTZN5ZGPI/

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