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【「GDP水増し」を自白、中国】

 中国政府発表の国内総生産(GDP)などの統計に、かなりの水増しがあるのではないか、という疑念が以前から根強くある。
 それを裏付けるかのように最近、一部の地方政府が発表した自分たちのGDPや財政収入などの数字に、水増しが確かにあることを「自白」し始めた。

 先陣を切ったのは東北地方の遼寧省だ。昨年1月、同省の人民代表会議で省長の陳求発氏は、2011年から14年にかけ、同省複数の地域で税収を実際よりも多く見せかけ、統計数字の水増しを行ったことを認めた。地方政府が自らが行った水増しを認めたのは初めて。
 更に今年1月、統計数字の水増しや捏造を自白する地方政府がまたもや現れた。
 内モンゴル自治区は、公表した2016年の自治区財政収入の530億元(約9200億円)のうち、全体の約26%に相当する140億元程度が全くの水増しで架空の「収入」であったことを認めた。
 同自治区は更に、同年の「大規模工業増加値(付加価値増加値)」の約40%に当たる2900億元も水増しであることを認め、これを取り消すと発表した。
 続いて同じく今月、天津市浜海新区は、「公表した浜海新区の2016年のGDP総額(1兆2億元)のうちの3348億元(約5兆8千億円)が全くの水増しであり、統計からそれを除外する」、と発表した。「約5兆8千億円」といえば、経済大国日本のGDPの1%以上に相当する巨額なもの。
 以上、中国に於ける統計数字「水増し問題」の驚くべき一端が垣間見える。
 上記、内モンゴル自治区が行った大規模工業増加値の水増し総額と、天津市浜海新区が行ったGDPの水増し総額を合わせると、10兆円を優に超えてしまう。もし、中国全国33の省・自治区・直轄市が同じ規模の水増しをやっていたら、その総額は一体どれ程になるのか推して知るべし。

 中国が公表した2016年のGDP総額は74兆4127億元(約1290兆3千億円)である。上述の2つの地域のような水増しが、仮に全国規模で行われていたのであれば、中国のGDPの一体何割が、「ただの嘘」となってしまうのだろうか。
 こうしてみると、「世界第2の経済大国」という中国の位置づけは虚像の部分がかなり大きいことがよく分かる。

 各地方政府は、どうして今になって、「中国の虚像」を暴露してしまう「水増し自白」を始めたのだろうか。その理由は至って簡単だ。
 中国の省・自治区・直轄市の大半は、中央政府からの財政補助で何とか地方財政を賄ってきている。ところがここ数年、財政収入が伸び悩む中央政府は、地方政府に対し、地方の経済成長や財政収入に応じ、自力で財政を賄うことを求め始めた。
 そうなると、一部の地方政府は今までに発表したGDPや財政収入の水増しを認めざるを得なくなった。認めた上で、中央政府に財政補助の継続を懇願するのが、彼らの唯一の生き延びる道なのだ。
 今後、水増しを認める地方政府が、どれ程出てくるのだろうか。


★産経ニュース『【石平(セキ・ヘイ)のChinaWatch】虚像の経済大国「中国」…地方政府が「GDP水増し」を自白し始めた理由』(2018.1.25)、より.
★上記へのリンク http://www.sankei.com/column/news/180125/clm1801250006-n1.html

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【再び、日韓合意について】

 慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を日韓両国が確認した2015年12月の合意に対し、韓国が再び、慰安婦問題を蒸し返してきた。
 日韓合意に対する韓国の作業部会の検証結果は、「慰安婦問題を巡る合意は否定せず、再交渉しない。だが、問題は解決していない。よって、解決に向けて日本に努力して欲しい」、との支離滅裂な、ムシのいい、身勝手なもの。

またもや日本への期待.
 矛盾と無理に満ちた文政権の言い分は、「合意の再交渉は求めないのだから、約束を破った訳ではない」といったところか。韓国々内の合意への反対世論に配慮する一方、対日関係を気にした文政権の“ギリギリの方針決定”であることが覗われる。
 昨年12月の公式訪中で、文大統領は中国から徹底的で屈辱的な“冷遇”を受けた。
 しかし今回、中国ショック時とは打って変わった態度。中国には通じないが、日本には無理が利く、甘えが通じると思っているのだろう。

韓国外交官も憂慮.
 文政権の外交政策に危機意識を持つ韓国の元外交官61人が、意を決して「時局宣言文」(謂わば「憂国の宣言文」)を発表した。そのうち、日韓合意に関する部分を以下に示す。
●「韓日慰安婦合意に関する外交機密文書を内外に暴露したのは、国際社会に対する暴挙として、今後の外交交渉と外交活動を不可能にしてしまった。」
●「反日政策では韓国外交の立ち位置がなくなる。過去の歴史に執着すると未来がない。慰安婦合意をキチンと履行せよ。」
●「合意検証の作業部会で、権限のない民間人が外交機密文書を暴露するなどの不法行為をしたことに対し、康外相はその責任を取って直ちに辞任せよ。」

韓国は何を履行したのか.
 これまで日本は、誤報に起因するにも拘わらず、韓国に公式謝罪を繰り返してきた。しかし今回また、韓国は「心からの謝罪」を要求してきた。これでは「心からの謝罪」がいくらあっても足りない。未来永劫、日本は韓国に謝り続けなければならなくなる。
 日韓合意で日本は、「心からのお詫びと反省の気持ち」を表明し、10億円を韓国に拠出した。
 日韓合意で、日本は合意内容を全て誠意を持って実行している。ところが韓国は、何を履行したかというと、何もしていない。
 合意時点で存命だった元慰安婦47人中、凡そ77%の36人(今現在、生存する31人中では24人)が日本からの拠出金を受け容れた。拒否しているのは僅か7人のみ。

要求するばかりで、自分の義務は果たさない.
 元慰安婦が日本から受けた金銭は、韓国が肩代わりするいう。日韓合意を根底から覆すやり方で、日本は絶対に受け容れられない。
 しかも日韓合意で韓国が、「解決されるよう努力する」と約束した日本大使館前の慰安婦像は放置されたまま。その上合意の1年後、釜山の日本総領事館の前にも慰安婦像が設置された。いずれも、外国公館前での侮辱行為を禁じたウィーン条約に違反している。しかも、今回の韓国政府の検証では全く触れられていない。

どの政権でも、結末は同じ.
 韓国では誰が大統領になろうと、政権が代われば慰安婦問題はうやむやにされてスタートラインに戻る。今回のように、また「未解決」とされ、日本に「誠意ある対処」を求めてくる。過去にも似たようなことが繰り返されており、誠意がないと思えば、嫌がらせまがいの反応が帰ってくる。

そもそも誠意を受け入れるのか.
 先ず、双方が約束を守り、韓国側もやることをやってから、言いたいことを言うべきだ。
 自分の義務不履行を棚に上げ、毎度のように「誠意」を求めてくる韓国。
 日韓合意も含め、これまで謝罪を繰り返してきた日本の誠意を、韓国がどのように受けとめてきたのか。何度も味わってきた、韓国との誤った歴史は繰り返してはならない。


 文大統領は一方で、「日本とは心が通い合う真の友人になりたい」と言っている。合意に基づく義務も未履行の上、慰安婦問題は未解決だと開き直る国。そんな国と、どうして日本が真の友人になれるだろうか。思考の在り方が尋常でない。やはり、放っておくべきか。


★産経ニュース『【ソウルから 倭人の眼】これが韓国だ (1)約束守らない (2)自己都合で正当化 (3)日本を振り回す (4)誠意を踏みつけ』(2018.1.21)、より.
★上記へのリンク http://www.sankei.com/world/news/180121/wor1801210001-n1.html

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【国家間の合意破りは、国家の恥】

 韓国政府は、慰安婦問題を巡る日韓合意について、日本側に再交渉は求めないとする一方、日本政府が拠出した10億円と同額を韓国政府として拠出するとの対応方針を表明した。
 その表明に対し、産経・読売・朝日各紙の反応は次の通り。

産経:「謂われのない要求に拒否を貫くのは当然だ。問題を蒸し返す新方針などあり得ない。」
読売:「自ら果たすべき約束は棚に上げ、日本側に更なる譲歩を求める。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の態度は、外交常識に外れ、非礼である。」
朝日:「韓国政府として今後どうするのか明確な考え方が見えない。理解に苦しむ表明である。」

 あの朝日新聞ですら、やんわりと韓国政府を批判し首を傾げていた。それだけ韓国のやり方は、異質で意味不明だということだ。韓国側の外交当局も、文大統領や康京和(カン・ギョンファ)外相が何を遣りたいのか把握できていないようだ。
 合意に反対する国内世論に迎合して突っ走る大統領府を、外交実務者らは呆然として眺めているという状況らしい。

 康外相は、昨年12月の河野太郎・外相との会談で、「合意は朴槿恵大統領が勝手に決めて韓国外務省は関与していない。つまり、正当なプロセスを経ていない」、と主張した。
 これに対して河野外相は、「首脳同士が合意し、両国外務省が最後は握手した。これを正当なプロセスでないというのであれば、今後、韓国とは何も決められない」、と反論。

 文大統領は、「前政権での日本との慰安婦合意は韓国人、特に被害者(元慰安婦)に受け容れられていない。彼女たちは合意に反対している」と語り、合意内容が十分ではないとの認識を示した。
 合意に従い日本政府は支援金として10億円を拠出し、元慰安婦の8割近くがその支援金を受け容れた。合意を現在も認めていない元慰安婦は、10人にも満たない。

 日韓合意は成立した。合意は成立したのだから、韓国々内の不満の声の存在は「韓国の国内問題」である。韓国が騒ごうが何しようが、こんな韓国は放っておくべし。国際社会から笑われるだけだ。

★産経ニュース『【阿比留瑠比の極言御免】放っておくしかない韓国 筋の通らぬ慰安婦合意めぐる新方針に韓国外交当局も「?」』(2018.1.20)、より.
★上記へのリンク http://www.sankei.com/premium/news/180120/prm1801200010-n1.html

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【健康食品「納豆」】

 当ブログで以前、【脳卒中の予防に、納豆!】(2017/03/14)、(「週刊文春」2017/3/16号)について記したが、この度、「週刊現代」に納豆研究の記事が掲載された。納豆の科学ゆえ、どちらも似た様な内容だが、再認識の意味もあり、今回再び「納豆」を取り上げたい。

 納豆は全ての食品の中で、唯一、血栓を溶かす食品だ。実験用の人工血栓などは、一瞬で溶かしてしまう。
 したがって、血栓に起因する脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果は、非常に高い。
 また納豆は、腸内環境の改善、殺菌作用、骨を強くするなど、様々な効能もある。

Ⅰ.最新医学で分かった、実はこんな病気にも効く.
(下記にアンダーラインを引いたもの=納豆に含まれる成分.)
①.脳梗塞、心筋梗塞を予防する.
ナットウキナーゼが血栓を溶かし、心筋梗塞や脳梗塞を予防する。
●更に、ピラジンには、血栓を作りにくくする効果がある。

②.動脈硬化を防ぐ.
リノール酸リノレン酸が、血管を強く、しなやかに保つ。
レシチンがコレステロール値を下げて血管への負担を軽減し、血管の健康を維持。

③.糖尿病を予防する.
水溶性食物繊維ビタミンB2が血糖値の上昇を抑える。
●更に、レシチンはインスリンの分泌を促進し、血中のブドウ糖を減少させる。

④.認知症を予防する.
レシチンが、神経伝達物質であるアセチルコリンの形成を助ける。
ビタミンB2などが血糖値を抑える効果があり、認知症の予防に繋がる。

⑤.骨折しにくくする.
ビタミンK2が、骨の形成を助け、骨粗鬆症を予防する。
イソフラボンが、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ。

⑥.ガンを予防する.
イソフラボンが、乳ガンや前立腺ガンを予防する。
●納豆には、腸の活動を活発にする効果があり、大腸ガンを予防する。

⑦.アレルギー性鼻炎を改善する.
●納豆を毎日食べると、「通年性」アレルギーの症状が改善する。
●花粉症への効果も期待できる。

⑧.腸内環境を整える.
納豆菌が腸内の活性酸素種を除去し、乳酸菌やビフィズス菌が活動しやすい環境を作る。整腸作用は勿論、内臓脂肪を減らす効果もある。

⑨.病原性大腸菌O-157を予防する.
ジピコリン酸は、O-157への抗菌作用がある
●納豆は他にも、抗菌作用を持つ複数の物質があるとされ、風邪も予防する。

⑩.長寿効果.
ポリアミンが身体の炎症を抑え、老化を遅らせる。皮膚の劣化を防止する効果もある。


Ⅱ.納豆の食べ方など.
●大粒より、小粒納豆の方が良い ➜ 粒が小さい方が発酵し易く、納豆独自の栄養が豊富。
●また、普通の納豆より、挽き割り納豆の方が良い ➜ 挽き割り納豆の方が表面積が広いため、納豆菌がより多く付着し、ビタミンB2なども多くなる。

●納豆は買ってから少し時間を置くと、熟成してアミノ酸が増え、うま味が強くなる。
●好みにもよるが、買って直ぐ食べるより、賞味期限に近い方が美味しい。納豆菌は非常に強力なので雑菌の侵入を許さず、多少の賞味期限切れは大丈夫。冷凍すれば、それほど品質を損なわず、長期保存が可能。
●冷蔵庫で保存すること ➜ 常温で保存すると、納豆の再発酵が進んでしまい、アンモニア臭が強くなったり、風味が消えてしまう。

●食べる量について ➜ 納豆はカロリーが高すぎず、タンパク質やビタミンが豊富なので、1日3パックくらいなら栄養過多にはならない。毎食、納豆を食べても大丈夫だが、一日1パック程度が適切だろうか。
●納豆は朝? それとも夜? ➜ 夜がお勧め ➜ 血栓を溶かすナットウキナーゼは、食後4~8時間経ってから働き始め、睡眠中の方が働き易い。
●重要なのは、食べる前に冷蔵庫から取り出し、30分ほど常温で置いておく。納豆菌は非常に強力なので、短時間の内にも増殖し、腸内に届く菌も増殖するから。

●納豆をかき混ぜる回数は好みにもよるが、「粘り」を出すことに意味がある。「粘り」はポリグルタミン酸という物質でできており、胃壁を守ったり、腸管では、老廃物の排出を促進する。
●「週刊現代」の記者が試したところ、100回では、白っぽい粘りが全体に行き渡り、豆粒同志が離れ難くなる。200回では、粘りが泡立った様になり、口当たりが滑らかになった。300回では、粘りの量に変化は無かったものの、粘りにうま味が加わった感がした。500回以上では、粒が崩れて口当たりがベチャベチャになってしまった。因みに魯山人は、「100回かき混ぜるがよろし」、と言っていた。だから、当方は100回。

●次は混ぜる順序 ➜ 先にタレ・醤油・カラシを入れてからかき混ぜると、ポリグルタミン酸が水分を吸着してしまい、粘りが出にくくなる。したがって、タレなどは、かき混ぜた後に入れること。
●また、混ぜる向きは途中で変えないこと。向きを変えると、うま味の成分が壊れてしまうから。

●炊きたての熱々ご飯とは混ぜないで、少し冷ましたご飯と一緒に食べる ➜ ナットウキナーゼは熱に弱く、50℃で活性が弱くなり、70℃を超えると機能しなくなるので。
●納豆にタマゴを混ぜない ➜ 納豆に含まれるビオチンは疲労回復や食欲増進に効果があるが、タマゴを混ぜると、卵白に含まれているアビジンが、ビオチンの吸収を妨げ、効果を削いでしまう。どうしても納豆に卵を入れたい場合には、卵白を除いて卵黄のみとする。
●定番の薬味であるネギ。ネギに含まれるアリシンは、ビタミンB1の吸収を促進してくれる。ビタミンB1は疲労回復を助けるビタミン。

★「週刊現代」1/27号、『奇跡の健康食「納豆」大研究』、より.

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【日本人になった、ザビエルの末裔】

ザビエルと日本.
 凡そ500年前、日本に初めてキリスト教を伝道したフランシスコ・ザビエル神父。
 ザビエルは、1506年(永正3l年)、スペイン・バスク地方の貴族の家に生まれる。パリ大学卒業後、イエズス会設立に参加。
 ポルトガル国王の要請により、布教のため、インド経由で日本の鹿児島に上陸(1549年・天文18年)。
 時は戦国時代、各地で大名が争う中、布教活動は難航する一方だった。
 そこでザビエルは、戦国大名である大内義隆の許可を得て布教を開始し、僅かな期間で、500人もの信者を得た。
 ザビエルは、日本人に抱いていた印象を手紙に遺している。それには、「良い素質を持ち、悪意がなく、交際して非常に感じが良い。この国民は、私が出会った民族の中で最も優れている」、とある。
 2年間に亘る日本での布教を経て、1552年(天文21年)、中国へ渡航中に病死、享年47。

ザビエルの末裔.
 日本人を理解し、そして愛されたフランシスコ・ザビエル、その末裔は今・・・
 その末裔の名は、ルイス・フォンテスさん86歳。ザビエルの兄・ミゲルから数えて15代目に当たる。
 なんと、ルイスさんは福岡市内にある修道院で神父として活動している。
 およそ500年前、海を渡り、異国の地・日本で布教活動を行ったスペイン人宣教師・ザビエル、その末裔が時を経て、同じく日本で、キリスト教の聖職者として活動しているのだ。

「ザビエル」、再び日本へ.
 ルイスさんは何故、日本で活動しているのだろうか。
 日本について書かれた「大日本帝国」なるスペインの書籍に、パリ大学の先生宛に出されたザビエルの手紙の写しが載っている。
 ザビエルはその手紙で、「日本人は好奇心旺盛で、勤勉な性格である」、と報告していた。
 これを読んだルイスさんは心を打たれ、日本で働く事を決意した。この時、ルイスさんは16歳、未だ「末裔」とは知らなかった。
 日本に惹かれ、来日を夢見るものの、戦後間もない日本には仕事もなく、外国人が働く場は限られていた。
 そんな中、日本に行ける唯一可能な手段として考え付いたのが、奇しくもザビエルと同じ、「宣教師」になる事だった。
 早速、ルイスさんは神学校に入学し、日本に行くための猛勉強を開始。
 1956年、25歳の時、漸く来日。東京で大学講師などを歴任。
 やがて、ルイス神父にある思いが芽生える、「この国の者になって、一緒に働きたい」と。37歳の時、念願だった日本に帰化。

「末裔」である事を知り、ビックリ.
 来日してから40年後、ルイス神父は「ある事実」を知ることになる。
 スペインに帰郷した際、親戚たちが集まり、互いに家系図を持ち寄って自分たちのルーツを調べてみた。すると、自分がザビエルの末裔だったことを、65歳にして初めて知った。これにはルイス神父自身、ビックリ。
 ザビエル来日の500年後、末裔がザビエルと同じ運命を辿っていたのだ
 この数奇な運命を、日本のメディアが取り上げ(1998年8月13日、読売新聞)、書籍も出版された(『日本に住むザビエル家の末裔』彩流社・刊)。

ザビエルの肖像画.
 ルイス神父は教科書でお馴染みのザビエルの肖像画について、「私はバスク人、ハゲのバスク人なんて見たことない(老人を除き)。バスク人は髪の毛が濃く、鼻が高く、背も高い。教科書の肖像画はザビエルでない」、と一言。
 ザビエルの真の肖像は、スペインから山口の教会「山口ビエル記念聖堂」に持ち込んだものだという。その肖像画の中のザビエルは、「髪の毛が濃く、鼻が高く、背も高い」、凛とした若々しい姿で描かれている。教科書のザビエル像とは、まるで違う。


★TV・BSジャパン、2017年12月31日放送、『歴史散歩 偉人たちの末裔は今?』、より.

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【ガン・心臓病・脳卒中の、完治療法】

 ガン・心臓病・脳卒中、この三大疾病で日本人の半数以上が亡くなっている。
 今年2018年、これら三大疾病の完治が具現化しつつある。

【ガン】
■ガン細胞を叩く「夢の新薬」.
 日本人の死因第1位であるガンでは、特効薬の開発が待ち望まれる。
 近年、登場した夢の薬「オプジーボ」。それまで手の施しようがなかった進行性ガンを劇的に縮小させ、注目された。
 夢の薬・第2弾「アテゾリズマブ」が、今年1月、承認される見込み。
 「オプジーボ」が免疫細胞に働き掛けるのに対し、「アテゾリズマブ」はガン細胞に働き掛ける、との違いがある。複数の特効薬があるので治療の選択肢が広がる。つまり、薬効も高まる。
 ただし、両「夢の新薬」による治療費は、1回につき数千万円かかるのが難点。

■「ガン攻撃専門部隊」を体外から注入.
 ガン患者の血液からT細胞(免疫細胞の一種)を取り出し、遺伝子操作を施してガン細胞を狙い撃ちする能力を付加し、再び患者の体内に戻してガン細胞を撲滅する。

■ウィリス療法、ガン細胞だけ叩くので副作用リスクが激減.
 人体への悪影響ばかり指摘されるウィルス。逆に、その攻撃性を利用してガンを撃退する「腫瘍溶解性ウィルス療法」がある。
 人間の口周辺にできるヘルペス・ウィルスの仲間は、ガン細胞を溶かして破壊する。破壊した後もウィルスは増殖し続け、更に他のがん細胞を溶かす。
 これは、正常な細胞には作用せずガン細胞だけを溶かすので、副作用を抑えたガン治療が期待される。

■「ナノマシン」による抗ガン剤の運搬.
 現在の抗ガン剤の最大の課題は、ガン細胞をピンポイントで攻撃できず、正常な細胞も攻撃してしまうため、様々な副作用が生じてしまう点にある。
 その対策として、直径数十ナノ・メートル(10億分の1メートル)の極小カプセル(ナノマシン)に抗ガン剤を入れ、直接ガン細胞に届けてガン治療の飛躍的向上を目指す。


【心臓病】
■「心筋シート」を心臓に貼り付け、心機能を再生.
 iPS細胞を培養して心筋細胞に成長させた後、薄いシート状にしたもの数枚を、心不全患者の心臓に貼り付け、心不全で失われてしまった心機能を補充し、移植した細胞が心筋として働くと共に、残っている心臓の細胞も活性化する。

■世界初、「心臓を網で覆って心不全を防ぐ」.
 ポリエステル製の「心臓サポートネット」で患者の心臓を包み込み、心不全悪化の原因となる進行性の心臓肥大を抑える。


【脳卒中】
 脳卒中の大部分を占める脳梗塞は、発症すると死亡の危険が高く、一命を取り留めても後遺症に悩まされるケースが多い。
 脳梗塞治療の最大の難問は、「一度傷ついた脳細胞は、元に戻らない」とされる点だ。この定説を覆すべく、以下の治験が進められている。

■幹細胞が、死んだ脳細胞を蘇らせる.
 脳梗塞患者の脊髄から採取した幹細胞を培養し、脳のダメージを受けた部分の周囲に直接注入する。
 そうする事で、幹細胞の働きで脳神経組織が蘇り、運動機能の回復を目指す。
 実際、北大病院で2人の脳梗塞患者にこの治験を施した結果、運動機能の改善が見られた。
 この事で、医学界の常識である「脳の細胞は、一度死んだら修復できない」、との説を覆す一歩が示された。

■「他人の歯」が、脳梗塞の特効薬.
 「他人の歯」を使ったユニークな脳梗塞の特効薬も、実現に向けて動き出している。
 一般的に、骨髄細胞の採取には、ドナーへの負担がかかる上、日本では細胞取得のシステムがなく、海外からの輸入に頼っている。
 一方、歯髄由来の幹細胞は、廃棄される「抜かれた歯」から入手可能で、ドナーに負担をかけずに採取できる。
 骨髄由来の幹細胞には、「神経を保護する」・「免疫を調整する」・「血管の新生を促す」、といった作用があり、これら作用から、脳梗塞の後遺症を軽減する効果が見込まれる。


 以上、今年2018年は、日本の医療が大きく飛躍する年になりそうだ。


★「週刊ポスト」1.12/19号、『がん・心臓病・脳卒中 今年から実現する「完治療法」』、より.

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【北朝鮮の核武装】

 核・ミサイル開発を進める北朝鮮に対し、国際社会は厳しい制裁で政策変更を求めている。
 日本にとって、北朝鮮の核武装は容認できないところだが、トランプ米政権も「完全かつ検証可能、恒久的な非核化」を求めている点で、日本と変わらない。

核武装を容認?
 ただ、猫も杓子も北朝鮮の核武装を認めない日本とは異なり、アメリカ国内が一枚岩で北朝鮮の核廃棄を追求している訳ではない。
 オバマ前政権中枢で対北朝鮮政策の立案に当たった国家安全保障担当のスーザン・ライス前大統領補佐官は、北朝鮮の核保有を容認した上で、「核使用」を抑止する戦略目標を提唱している。
 またレックス・ティラーソン国務長官は、「前提条件なしで北朝鮮との最初の会議を開く用意がある」と述べた。「前提条件なし」ということは、北朝鮮の核武装を一旦は容認する、との意味合いを含んでいる。
 ライス氏もティラーソン氏も北朝鮮の核武装を良い事だと認識している訳ではない。ただアメリカの学会では、北朝鮮に限らず、核拡散を肯定的に論じる伝統があるのだ。

核保有後、北朝鮮によるテロ減少.
 核開発に成功して以降、北朝鮮の行動が抑制的になっている。以前の北朝鮮は、こうだった。
●1968年には、北朝鮮ゲリラ約30人が韓国の朴正煕大統領殺害を企てた青瓦台襲撃事件が発生。
●1970~80年代には、日本人拉致事件が相次ぐ。
●1973年には、在日韓国人の文世光・元死刑囚が朝鮮総連幹部から資金提供を受け、朴大統領夫妻を銃撃。
●この他にも、1983年のラングーン爆破テロ事件、1987年の大韓航空機爆破事件など、北朝鮮による国家的テロは枚挙に暇がない。

 これに対し、北朝鮮が初めて核実験を強行した2006年以降は、明らかに攻撃的ではなくなっている。
 核武装することで、アメリカによる攻撃の標的となる可能性が高まるため、北朝鮮は過激な攻撃行動を控えているのだろう。

日本の懸念.
 日本の外務省幹部は、「いきなり米朝対話が始まって、対北支援の請求書だけが日本に回ってくるのは受け容れられない。今の日米関係なら大丈夫だと思うが、注視しなければならない」、と語る。
 米政府関係者に太いパイプを持つ元自衛隊幹部も、「米朝対話が始まる可能性が高い。アメリカは核の使用を抑止するために対話する」、と予測している。

 仮に、北朝鮮の核武装容認がアメリカにとって「正解」であったとしても、日本にとっては「不正解」となり得る。日本が核ミサイルの脅威に曝された場合、アメリカが国民の命を犠牲にしてまで日本を守るのかは疑問だ。
 アメリカが北朝鮮の核武装容認を前提とした対話に転じる恐れがある一方、あらゆる選択肢をテーブルの上に載せるトランプ政権が先制攻撃に踏み切る可能性も捨てきれない。
 弾道ミサイルによる日本攻撃、潜伏工作員による原発など重要インフラの破壊、大量の難民流入に伴う混乱等々、北朝鮮有事が発生すれば、日本は無傷でいられない。
 「(米朝)対話」も地獄、「(米軍)攻撃」も地獄。日本にとって2018年は、2つの地獄と背中合わせの年となりそうだ。

★産経ニュース『【外交・安保取材の現場から】国際政治学者曰く、核を持ってから攻撃的でなくなった? 北朝鮮の核武装、いいことか考えた』(2018.1.3)、より.
★上記へのリンク http://www.sankei.com/premium/news/180103/prm1801030022-n1.html

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