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【コーヒーの認知症予防効果】

 コーヒーやカフェインの摂取が、中高年世代の認知症のリスクを低下させる科学的な証拠が得られた事を、新潟大学大学院・医歯学総合研究科・環境予防医学分野の中村和利・教授らの研究グループが明らかにした。
 当研究グループによると、コーヒーを1日3カップ以上飲むグループの認知症リスクが、全く飲まないグループの約半分だった。
 新潟県村上市などで行われている健康に関する長期的な追跡調査『村上コホート研究』で、協力者1万3,757人の情報を分析した結果である

 分析結果によると、コーヒーの摂取量が多いほど認知症の発生率が下がり、摂取量が最も多い1日3カップ以上飲むグループの発生率は、飲まないグループの0.53倍だった。
 全ての年代で同じ傾向が見られたが、性別で比較すると、女性より男性の方が効果大であった。
 カフェインについても同様の結果が得られ、摂取量が多いほど認知症の発生率が低下していた。
 緑茶でも摂取量が多いほど発生率が低下していたが、統計学的には確かな低下と言えるものではなかった。

 ただ、カフェインを含むコーヒーに認知症予防効果のある事が示唆された今回の結果には注意点もある。
 中村教授らは論文で、「今回の研究は観察研究であり、(因果関係が想定される要因を取り除いた)介入試験ではありません」として、他の要因が認知症の発生率低下に影響している可能性も指摘している。
 例えば、コーヒー好きの人特有の行動が真の予防原因であったり、症状が出る前から認知症の一種・アルツハイマー病の原因と見られているタンパク質『アミロイドベータ』が脳に蓄積して、コーヒーを飲まなくなる等の変化が起きていたりする事も考えられるという。
 こうした実験の“限界”については、より長期の観察を続けることで克服できるとしている。


★産経ニュース『コーヒー3杯で認知症リスク低下 新潟大教授らが研究』(2022/8/1)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20220801-GI5YZVZJNJAMFPVZW6HCL2MZHE/

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