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【金委員長、困難な立場に.】

 ベトナム・ハノイでの第2回米朝首脳会談(2/27~28)が、何故か急転直下、決裂してしまったが、その謎を解くカギが明らかになった。
 実は、米情報機関が次の様な情報を入手していたのだ。「北朝鮮軍は、核とミサイル実験の中止・非核化に反対している。北朝鮮の指導者は軍をコントロールできていない。クーデターの可能性がある。」
 翌3月15日、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が、この情報を公式に認めた。各国の情報関係者に衝撃が走り、「金正恩(キム・ジョンウン)委員長と軍部は緊張関係にある」、との見方が広まった。

 実は金委員長、昨年シンガポールでの米朝首脳会に於いて、「ここまで来るのは大変だった、多くの困難や妨害を克服した」と述べていた。当時から、軍部の強い反対に直面していたのだろう。
 更に、「軍の反対を抑えながら非核化を進めるには、段階的に交渉・解決していくしかない」、と金委員長は第1回首脳会談で繰り返し強調していた
 それを受け、トランプ大統領も一時は、「非核化は時間をかけてもいい」としていたが、第2回首脳会談でトランプ大統領は突然態度を変え、首脳会談は破局してしまった。

 崔外務次官の記者会見に関連する注目すべき事件があった。第2回米朝首脳会談5日前の2月22日、スペインにある北朝鮮大使館が何者かに襲撃され、コンピューターや携帯電話が持ち去られた事件だ(前回3/21の当ブログで記した)。
 ところが、北朝鮮大使館は被害届を出さず、スペイン警察の捜査が進まない。不思議なことに、北朝鮮政府も公式の抗議声明を出していない。
 このため、盗まれたコンピューターや携帯電話の中に、核開発に関する秘密情報があったのではないか、との憶測が広まっている。この秘密情報に怒ったポンペオ国務長官とボルトン大統領補佐官が、これまでの方針を急遽変更し、「全面的な核放棄が制裁解除の条件」、と強硬策に転じたのではないか。
 米国との交渉を担当した国務委員会の金革哲(キム・ヒョクチョル)対米特別代表が、ハノイでの米朝首脳会談前、スペイン大使を務めていたこともあり、更なる謎を呼んでいる。

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 軍部から金正恩(キム・ジョンウン)委員長への圧力が真実なら、軍部と反体制派『自由朝鮮』に左右から挟撃され、金委員長は難しい立場にあると言えよう。
 以前、当ブログで示した【金正恩/終の棲家は/ロシアかな】(2017/09/30)も、現実味を帯びたか。

★iRONNA(オピニオン・サイト)『金正恩「クーデター失脚」発言はなぜ黙殺されたか』(重村智計・東京通信大教授)、(2019/03/21)、より.
★上記へのリンク https://ironna.jp/article/12192

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