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【アルツハイマー病新薬の承認、米】

アルツハイマー病の新薬.
 米食品医薬品局(FDA)が、日本の製薬大手・エーザイと米バイオ医薬品大手・バイオジェンが開発した、アルツハイマー病の治療薬『アデュカヌマブ』を迅速承認した。
 発症の仕組みに働きかけ、病状の進行を阻害する薬だ。
 これまでは対症療法的な薬しかなく、患者や家族は疾患を“治す”薬を待ちわびていた。
 この薬が効くのは、アルツハイマー病の初期の人や、この病気の前段階に当たる軽度認知障害の人に限定され、アルツハイマー病でない認知症や、進行した人は対象外となる。月1回の点滴で投与される。
 認知症の治療薬開発は世界的に難航してきた。製薬各社の撤退が続く中、開発の意志を貫き通したメーカーの取り組みは評価される。

 日本でも昨年12月、厚生労働省に承認申請が出された。加藤勝信官房長官は、「日本でも実用化されれば、認知症施策推進大綱が掲げる、共生と予防の推進にも資する」、と期待感を示した。

『アミロイドベータ』の蓄積で発症.
 アルツハイマー病は、脳内に蓄積されたゴミ、『アミロイドベータ』と呼ばれるタンパク質が神経細胞を壊し、認知機能の低下を引き起こすとされる。
 承認申請のための治験では、1年半の使用で、この有害なタンパク質を減らすことが確認された。ただ、認知機能の改善効果は限定的だった。
 この点を課題としたFDAは、承認の際、臨床上の有用性を証明する追加試験の実施を求めた。その結果次第では、承認の撤回もあり得るとしている。

高額な医療費.
 今回の治療薬の費用は患者1人当たり年間約610万円と試算される。米国の制度と異なり、日本では、薬剤が承認されれば国民皆保険下で使えるが、巨額医療費の財政負担が問題となりそうだ。


★産経ニュース『【主張】アルツハイマー病 新治療薬の審査を迅速に』(2021/6/13)、より.
★上記へのリンク https://www.sankei.com/article/20210613-DQ5SBYEMUVICVGEPSCSB2NM3PM/

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