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【「チキンラーメン」、還暦】

「チキンラーメン」.
 日清食品の創業者、故・安藤百福(ももふく)氏が発明した、即席麺の元祖「チキンラーメン」が先月8月25日、誕生60年(還暦)を迎えた。
 国民食として誕生した「チキンラーメン」は、現在、世界で年間約1千億食が消費される「世界食」にまで成長した。

 チキンラーメンは、戦後の梅田でラーメン屋台の行列を目の当たりにした百福氏が、「手軽に食べられるラーメンを作りたい」、と考えたのが切っ掛けで誕生し、60年前の昭和33年8月25日に販売を開始した。
 熱湯を掛け、たった3分待つだけで食べられるチキンラーメンは、「魔法のラーメン」と呼ばれ、爆発的にヒット。常温で長期保存できるため、当時広がりつつあったスーパーマーケットを通じ、全国に普及した。

即席麺の未来展望.
 百福氏は開発時、「美味しい、安全安心、簡便、長期保存、安価」の5原則を掲げた。基本の味付けは変えず、平成16年度には累計50億食を突破し、今でも多くの人々に親しまれている。
 日清食品は昭和46年、米国人が即席麺を紙コップに入れて食べる姿に発想を得て、「カップヌードル」を開発した。これは世界的に大ヒットし、触発された国内外のメーカーが次々と即席麺市場に参入した。
 「世界ラーメン協会」(会長:百福氏の次男・安藤宏基(こうき)日清食品ホールディングス社長)の推計では、平成25年に世界で消費された即席麺は、袋麺とカップ麺を合わせて1,059億食に達した。

 チキンラーメンの“還暦”を記念し、大阪市で先月8月22~23日、6年ぶりとなる第9回「世界ラーメンサミット」が開催された。
 今回のサミットでは、生誕100年を迎える事となる40年後も、即席麺が人々に幸福をもたらす食べ物であり続けるための議論が交わされた。百福氏の「チキンラーメン開発5原則(上記参照)に加え、バランスの取れた食を提供する「栄養」、プラスチック製品への規制が世界的に厳しくなるなか、カップ麺の容器を微生物に分解される素材へと置き換えを進める「環境保全」の2項目を追加した「大阪宣言」を採択した。
 また「世界ラーメン協会」の安藤会長は、チキンラーメンが切り開いた即席麺の歴史を引き継いでいくため、「地球環境に最も優しく、安全で安心して美味しく食べられる食品、として在り続けるため努力する」、との決意を新たにした。

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 丼にチキンラーメン、それに生卵を割り入れて熱湯を注ぎ、保温のため、丼に炊飯釜の重たい木蓋を乗せて封をする。3分経ってから蓋を開けると、芳ばしい香りが辺りに漂い、当時は貴重だった生卵が、ラーメンの上で半熟になっており、見た目も美味しい。当時、最先端のご馳走だった。
 あれから60年経った現在も、チキンラーメンは我が家の常備食。


★産経ニュース『「世界食」即席麺の元祖、チキンラーメン誕生60年 健康・環境保全をうたい更なる進化へ』(2018.8.25)、より.
★上記へのリンク http://www.sankei.com/west/news/180825/wst1808250039-n1.html

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